2007年8月アーカイブ

 

めでたし、めでたし。台座部分の塗りが終わってやっと完成。

一番苦労したのは、このプロジェクタを載せる台座の部分かな。最初に作ったやつは±180度回転するから、載せたとたんいきなりプロジェクタが落ちてしまった。今回のは上に30度、下に10度までで止まる。左右も30度ずつ向けられるがそれ以上には動かない。天吊り金具用にねじ穴があるので、それを利用して固定するようにはなっているのだが、突然ガックリ傾く、なんてやっぱり心配だしね。

回転を止めるノブは実は引き出し用のツマミ。ブラス製でずっしりと重いものだが在庫処分で1個100円。ネジが8/32インチと半端だったのでM5で切り直してある。

台座の穴はプロジェクタ本体にある換気用のダクト?にあわせたもの。実物を見てないので何ともいえないが、ふさいじゃまずそうだったので開けてみた。

上面は一段掘り下げてコルクシートを貼ってある。これはダイソーにあったもので1枚100円のものを2枚使用。粘着力があって結構使えそうだ。

 

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フレーム部分のイレクターも高いものではないし、テーブル面や台座に使ったパイン合板も厚みがあるけど高い板材ではない。むしろ安い。

こまごました部品もこんな具合なので、実は材料費はなんだかんだで5,000円程度で済んでいる。だが塗装は木彫オイルと呼ばれるもので、一回塗ってはペーパーで落とし、また塗っては落とし、最後にすり込んで仕上げ、という手間がかかるもの。決して手抜きはしていない。

イレクターだと安っぽく感じる、ということであればステンレスパイプとか使えばいいだろう。けど硬いので加工が大変なんだよね、ステンレス。さもなければ手すり用の丸材をチョイスするか。あれもけっこう硬いけど。


自分のノートPCとマウスを置いてみた。実際はもうひと回り大きいノートらしいが余裕はあるので大丈夫だろう。見た目きゃしゃだが案外テーブルはしっかりしている。

 

p-table_12.jpg

 

 

うちの牧師いわく「これで商売できますね」だって。いや、当分作れませんから...暑いときに作るのはもう勘弁。蚊も多いしね!

 

 

 

 

 

液晶プロジェクタの置き場所ってどうしてます?

 

会議室なんかだと、テーブルの上に置いたりしてもそこそこスクリーンが近くってなんとかなるんだけど。ちょっとしたステージで使う、たとえば教会の日曜礼拝で使うなんて最近は当たり前になってきてたり。どう置くかみんな困っているのではなかろうか?

昔はOHPを使ってて、礼拝で使う歌詞をいちいちOHPシートにコピーしたり、マーカーで手書きしたり。歌わなくなった曲はシンナーで消してシートを使いまわしたり。(え?しないって)それを思えば便利になった。

 

うちの教会ではもう何年か前に液晶プロジェクタを導入している。保存してある一番古いパワーポイントのファイルが2000年1月なので、たぶんそのぐらいだと思う。ソニーの最初の携帯型プロジェクタが出たときすぐに買ったように思う。

その時、あり合わせの材料でテーブルを作り、まにあわせの方法でプロジェクタを固定した。といってもテーブルはイレクターでがっしりしたものだし、固定もベルクロテープでバッチリ留めてある。

パワーポイントはノートPCではなく、事務用に使っていたPCを入れ替えたので、前に使っていたデスクトップを流用することになった。ノートPCではないので、テーブルにはキーボードとマウスだけ。液晶モニタはVESAマウントでテーブルのフレームに直結した。

全体としてコンパクトなので、視界の中でじゃまにならない。片付ける必要もないので置きっぱなしになっているが、 置き場所も取らない。時間があればちゃんと作りたかったが、結局そのままになってしまった。

 

それが今月に入って、他の教会から「同じものを作ってもらえませんか」という申し出があった。自分のアイディアを認めてもらったような気がしてうれしかったのと、もう一度ちゃんとしたものを作れるチャンス、ということで引き受けてしまった。

しまった、というのはこれを引き受けてしまうと、また次の依頼があったとき断れないなー、と思ったから。テーブル自体は大したものではなく簡単に作れるので、ここだけなら気軽に引き受けてもいいのだが、問題はプロジェクタを台座に固定する方法だ。

自分のところで使う分には現物合わせで良かったので割と簡単に作ってしまった。しかしよそのとなると、現物を見たことなかったりするし、どうやって固定するか機種によって大幅に違ってくる。

実際今回のはEPSONの割と新しい機種で、webサイトからマニュアルがダウンロードできたから天吊り金具の穴位置まで判明したが、マイナーな機種だったらわからない。作ったはいいが固定できない、台座から落っこちて壊れた、なんて困る。

 

ということで。今回は三次元CADでモデルを作り、そこから図面化して材料をカットしていく、というふうにした。注文住宅のように最初にイメージ図を見せて、こんな感じで作りますがよろしいか、というところからスタート。

ミリ単位でサイズや取り付け位置を決めてデータを完成させたはずなんだが、なぜか収まるべき所に収まらないところが...削りしろを余計に取りすぎたかも(笑)

 

今週末の土曜ぐらいには完成させたいなあ、という希望的観測。

 

※三次元CADによる完成イメージ

 

projector_table_image.jpg

 

 

※途中まで完成したテーブル、あとはプロジェクタを置く台座部分を作る 

projector_table_0827.jpg

 

なんか最近ギターネタが増えてるような?

 

梅田ナカイ楽器さんに依頼したアダマスIIだったが、中尾貿易さんに送られ、ネックをはずして再調整するということだった。

あれから約一か月。やっと修理が上がったとの連絡が入った。さっそく取りに行ったのだが雷雨明けの大阪は停電があったらしく電車ダイヤがぐちゃぐちゃだった...思ったより時間がかかってしまった。

ナカイ楽器の方によると、私がここで買ったモデルはBGなのだが珍しいカラーなのでよく覚えているとのこと。アダマスIIはリファインされたモデルが現在でも販売されているが、このカラーはなくなってしまったので、もう入手できないとのこと。

私も店頭にディスプレイしてあるオベーションの中でも、見るなりこれに釘付けになってしまった。普通の白っぽい青紫みたいなサンバーストのやつと違って、青緑のラメ入りは不思議な色をしていた。高かったのだがこれを逃すと二度とお目にかかれない、と覚悟を決めて買った。もちろんこのときばかりは妻に事前相談したんだが、そんなに欲しいなら買えば?とのお言葉だった。ありがとう~

 

修理の方はネックのそりがまっすぐになり、ハイポジションのフレットボードが接着剤で表面版に貼り付けられていた。え゛ー、これが噂に聞く貼り付け修理か?

気になっていたハイポジションでのコードの濁りはなくなっていた。ついでにお勧めの弦はないかと聞くとアダマス弦がいいけど切らしているとのこと。切らすぐらいならよく売れるんだろうな。これまた高いけど。

 

修理代は国産のギターが軽々一本買える金額だった。まあ、しょうがないか...ロールスをこすったと思えば(妻はベントレーをこすったことがある)安いもんだ。人前で弾くのは月に1,2回程度の頻度なのだが、今後は管理に気をつけようっと。

 

いやー...進まないっすね、なかなか。

予想はしていたのだが、自宅で仕事をしているとはいえ丸っきりヒマにしているわけではないし、妻が英語の教室をやっている関係で夕方から夜にかけてのレッスン中は極力静かにしないといけない。

さらに。トップをいったんはがして塗り直し、と思ったのだがこのような理由でペーパーがけの作業がほとんどできない。そのため素人ならではの強引な方法ではがしにかかったのだがこれが大失敗!後始末にえらく手間がかかってしまった。

 

当初どうやってはがそうか、と割れたところをつついていたらぺラッとはがれてきた。調子に乗って引っぺがしにかかったらトップの板もろともはがれてきてしまった。あわててカッターで切り取り、小刻みにはがすことにした。

だったら最初からはがす面積を小さくしておいたらいいのでは?とアクリル板用のPカッターで碁盤目状にスジを入れてみた。これはやや正解だった。タイのうろこをはがすかのようにペロッ、ペロッとはがすことができた。

 

guitar0821_01.jpg

 

それでもやはり木目の状態によってははがれてしまったので、ところどころ深くへこんでしまった。それをパテ埋めしてやろうと思ったが近所のホームセンターには水性のチューブ入りパテしかなかった。乾燥させてみると、とりあえず埋めることができたっぽいのでペーパーがけしてならしていってみると、薄いところがどんどんはがれてしまった!結局全部はがして別の方法を探ることに。 

いくつか試してみたところ、意外とタイトボンドがしっかり貼りついているようなので、パテ代わりに使ってみた。ところがこいつはサンディングシーラーを塗るとふやけてシワシワに。またやりなおし...

最初っからエポキシパテにすりゃよかった、というオチ。

 

さて、この過程で開発したツールがこれ。プロクソンのルーターなのだが、トリマーのようにスタンドを作ってみた。市販品でもあったはずだが、これは対応していないタイプのため自分で作った。

guitar0821_03.jpg

端材ではさんでネジで留めているのだが、ルータービットとしてフライス盤用のスクエアエンドミルが取り付けてある。元が金属加工用なのでアクリルでも木でも切れ味はバツグン。直径3mmと細いながら4枚歯で強力に削ることができる。

guitar0821_04.jpg

これを底板の面からごくごくわずかにはみ出すように調節してある。削ってみた深さを測ると0.15mmだった。これをでこぼこの面で滑らせると、ちょうど出っ張った部分だけを削り取るのでほぼフラットにできる。

板がはがれたりしてパテ盛りしてあるところを一瞬のうちにフラットにするため、最初からシコシコとペーパーがけするより効率がよい。ようやくこれで平らにできた。

 

思えばひび割れてたり、盛り上がったりしていたのを最初に見たとき「これはダメかな~」というのが正直なところだったのだが。なんとかなりそうだ、とはいえまだまだこれからサーフェーサー塗って磨き、カラーを塗っては磨き、クリアを吹いては磨き、と続くわけだが...

今年中には終われるか?

 

とうことでついでにFirefox用のアドオンを紹介。

 

FirefoxにはNetscape系のGekkoエンジンが使われている。インターネットエクスプローラ(以下IE)と比べると非常に表示が早く、表示もHTMLに比較的忠実に再現する。

もちろんいいことずくめではなく、一部IEでしか見れないサイトも存在するし、この場合後述のIEコンポーネントに切り替えても正常に表示されないこともある。 ただ全世界のサポーターが猛烈な勢いで機能拡張したりバグフィックスしたりしているので、昔に比べるととても使いやすくなっている。

 

そんなFirefoxがバージョン2に上がってさらに使いやすくなった。そこへアドオンを追加すれば、IEでは逆立ちしてもできないようなことがいろいろできるようになってしまうわけだ。私の場合はこんなアドオンを入れている。

これがFirefox2(これはバージョン2.0.0.6)の画面。「miniFoxFlat」というテーマが適用されているのでボタン類が小さくコンパクトになっている。また、一部アドオンのアイコンが追加されている。

firefox2_main_s.jpg

 

そしてこれがアドオンのリスト。ほとんどはFirefoxのサイトで見つかるはずだ。

firefox2_addons_s.jpg

このうち「Perl Crescent Page Saver Basic 1.5」というのは誰だったか忘れたが、ブログに紹介されていたもの。スクロールしないと全部見れないようなWebページを、長い巻物状態で1枚の画像ファイルにしてくれるものである。Basicは機能制限があるがフリーで使える。URL欄の右側にあるカメラのアイコンをクリックするだけでページ全部が保存される。会社のWebサイトを管理しているので、ドキュメントを作ったりするのに重宝する。そういう仕事をする人には便利かも。 

 

この中で強力にお勧めするのが「IE Tab」だ。 先ほど書いているように、サイトによってはIEでブラウズすることを前提に作っているものがあり、たとえばUSENのやっているGyaoはIEでないと動画が見られない。うちの会社で使っているIT会社のCMSシステムもIEでないと動作しない。

ところがFirefoxにIE Tabを追加すると、タブごとにGekkoエンジンからIEコンポーネントでの表示に切り替えられるのだ。これを使うとGyaoがちゃんとFirefox2でも視聴できる。

 

できる...が。一時停止などのコントロールが画面の外に出てしまう。全画面表示したときの画面サイズが違うのか?微妙にたりない。

誰かなんとかしてほしいなあ、とここまで書いて調べてみたら、あった、ありましたよ。「Fullerscreen 2.1」というアドオンを入れると、全画面表示の時に残るツールバーなどを消すことができる。おお、これだとちゃんとコントロールにアクセスできる。

 

やっぱりFirefoxだね、ってことで。

 

 

 

 

先月からメールソフトを乗り換えた。

以前は「Datula」という、ちょっとマニアックなメールソフトを使っていた。当初4,000円のシェアウェアだったが、値下げしたと思ったら開発を中止してしまった。

けっこうユーザーサポートとというか開発にはユーザーの声を反映してくれていたので、その多機能さゆえなかなか手放せなかったのだが、何度かマシントラブルでメールデータがごっそり消えるということがあった。またGmailとか最新の仕組みにはもはや対応できないので、いずれ乗り換えないといけなかった。

 

ブラウザはだいぶ前からFirefoxを使っている。インターネットエクスプローラって鈍重だし、使い勝手がイマイチだし、何よりHTMLを正しく表示できないバグを持っている。そのFirefoxを作っているチームが出してきたメールソフトが「Thunderbird」だ。

Version 1.xのころはどちらもいまひとつだったのだが、2.xになってからどちらもだいぶ良くなった。 何よりアドオンを追加することで、さまざまな機能が拡張できるのがうれしい。

 

 

Thunderbird2_main_s.jpg

 

これがメイン画面。いくつものメールアカウントを別個に管理できるので、プライベート用や仕事用がごっちゃにならない。またフォルダに振り分けることで要件や相手ごとに管理することもできる。振り分けのルールは自由に設定できるので、キーワードで振り分けたり、ドメインで分けたり、別のアカウントのフォルダへ移動することもできる。

基本はhtmlメールだが、もちろんプレーンテキストとしても扱える。私の場合送受信ともテキストがデフォだったのだが、今回から受信はhtmlにした。そうすると受信メールアドレスごとに自動でオンライン画像をロードするとかしないとか設定できるので、このように特定のショップのみ画像表示する、なんてできる。

 

 

thunderbird2_addons_s.jpg

 

追加したアドオンはこんな具合。一部日本語化されていないのでちょっと導入は大変かも知れないが、これだけあれば至れりつくせり、思いのままにメールを扱うことができる。

 

現在の仕事はほぼ100%がPC上で行われる。連絡手段はメールか電話だが社内ではSkypeも使っている。FAXはSTARFAXなのでペーパーレス。 ウェイトが高いのはメールなので、メールソフトの使い勝手が悪いと仕事の効率が上がらないのだ。

Outlook?オフィススイートに入っていたはずだけど、全然使う気がしない。Microsoftは嫌いじゃないけど、これだけは好きになれない。

 

 

この土日でとりあえずヘッドが折れているところを直した。

 

中尾貿易さんに聞いたところでは、エポキシ系接着剤がいいというので、2液混合型のものを使ってみた。少し無理やりだが傷口を広げるようにして、真ん中につまようじを差し込み固定。磁気カードの薄いやつをヘラ代わりにして手早く押し込んでいく。

あとはつまようじを抜き、はみ出してきたエポキシ接着剤をふき取りクランプをかける。30分硬化型だったので熱で溶けたりしないか心配だったが、ちゃんとくっついた様子。

 

repair_head1.jpg

 

 

repair_head2.jpg

 

念のため日曜の夜までそのままにしておき、傷口に残ったエポキシ接着剤をアートナイフで削った後サンドペーパーをかけた。あまりやると内部のフォームが見えてしまうのでそっとならし、あとはコンパウンドで仕上げ。

 

んー...やっぱり完全に塗りなおそうか。樹脂のトップの上からクリアがかけてあるようなのだが、つやがいまひとつだし。ペグもナットでもブッシュではなく、ヘッドの表面に貼ってある樹脂の一体成型だし。ペグのケースまで樹脂ってのもどうよ?

実はリペア、と大そうに言っているが所詮は素人の技なので、完全なオリジナルに戻せるわけがない。元はジャンクなんだから、自分の気に入ったように、自分の使いやすいコンディションに持っていくことを考えればよいと思っている。

ということで今後の方針決定。25年前のクラシックなギターではあるが、現代に通じるモダンな仕上げを目指す。オリジナルにはこだわらない。その分、オベーションとしての価値は下がるかも知れないのがもったいないけど。

 

続いてトップの割れに取りかかる。

これはギター工房やリペアショップだと大掛かりなクランプをいくつも使って固定してやるのだが、ウチにはそんなものはない。仕事部屋の片隅に置いておけるような、それでいてオベーションのラウンドバックをしっかり支えられるような専用冶具を作ることからはじめよう、ということでラウンドバックの形状を写し取ってみた。

A4用紙をつぎはぎしては型を切り抜き、ラウンドバックに当てはめてはまた切り直す、ということを数回繰り返し、出来上がったものを合板に移して切り抜いた。

repair_jig1.jpg
 

本当はこのために以前から欲しかった電動トリマーをホームセンターで買ったのだが、ちょっとした失敗があって結局ジグソーで切り抜いたため思ったような曲線にならなかった。こいつはリョービなんだけどどうもジグソーは苦手だ。がっくりしながらカッターで削り直し、最後に電動サンダーをかけてごまかす。

※リョービのトリマーが特売で出ないか、ホームセンターのチラシをまめにチェックしていたのだが見逃してしまったことが何度かあった。ところがたまたま出かけた店でコピー品を3,980円で発見!やったあ、と思って家へ帰って開けてみると、なんとビットは別売だったというオチ。普通なんだろうな、たぶん。

ビットのセットは1,980円から2,980円ぐらいで売っているのだが、飾りぶちを切るやつなんて要らないし...フライス盤用のエンドミルは軸径3mmで使えないし、金曜まで待ってMonotaRoで買うか?

 

この冶具に載せれば、ラウンドバックでも安定してやりやすい。割れ目のまわりの塗装をはがし、わざと裏側から持ち上げて傷口を広げる。手早く木工用接着剤の定番、タイトボンドを流し込み、はみ出した分は水でぬらしたウエスでふき取っておく。

このためのジャッキはオリジナルアイディアだ。スチールロッカーなどに使うアジャスターを角材に穴あけして突っ込んだだけのものだが、ラウンドバックなので場所によって角度が違うのをうまく吸収できるようになっている。

repair_jack1.jpg
 
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また、タイトボンドを入れる容器も、本来はオイル差しなのだが、一番小さいタイプは先端が細く、ごく小さい穴があいている。タイトボンドは固まる前はとろとろなので、すき間に流し込むにはちょうど良い。無駄にあふれ出ることもないのでふき取る量もわずかで済む。元がオイル用だけに使った後のキャップもぴったりはまるし。これが1個62円。

 

repair_oiler.jpg
 

 

傷口が埋まったら、今度はジャッキを外側から当てる。冶具の上に枠を作り、必要な個所だけ押さえられるようにする。このまま一晩放っておいたら翌朝には平らになっていた。念のため裏から薄く切った板を貼り付けることにする。ブレーシングというには薄いので、また反り返るのを防ぐだけのもの。

repair_jackup2.jpg
 

もう一列、これはちょっとひびが長いので手間がかかりそうだ。時間切れのためまた次の土日にやるとするか...

 

本日はこれにて作業終了。

 

 

今日、現物が届いた。東京のリサイクルショップがヤフオクに出品していたものを落札したのだが、あらためて見るとまあ、ひどいものである。

 

bs_front.jpg
 

 

トップの割れは思ったよりましで、内部まで割れているものは少しだった。ただ塗装がそり返っているので、どうやって埋めようかというところだ。ラウンドバックなので専用の冶具を作らないと押さえられないだろうな...とりあえずクランプを買ってこよう。

 

最初から気になっていた点だが、どうもネックの木目が不自然だ。現物をよく見るとネックの付け根で途中から木目がなくなっている...って印刷やんか、コレ。

まさかと思ってヘッドの割れ目を拡げて内部をよく見る。なんか変。木の繊維らしいものがない。さらにカッターで内部から薄く切り取って顕微鏡で見てみた。アワアワだった。

 

bs_head.jpg
※見事にポッキリいってしまっている...が、木はこんな割れ方はしない 

 

 

えー、これが噂に聞くフォーム材でできたネックかぁ?木じゃないんだ!

オベーションのファンサイトをいろいろ見ていると、このモデル1639というのは1981年から1982年に作られたものらしい。Balladeer Special となっていたが、廉価版モデル Balladeer のさらにローエンドということのようだ。

データベースではUltraシリーズ同様に生産国がComboとなっている。ラベルにはコネチカット製と書かれているのだが純アメリカ製ではないってことか?とにかくさんざんググってみたのだがこのモデルに関しては全然出てこない。

 

それにしても変わったデザインだ。ヘッドのデザインは特にほかのモデルと違っている。なんか初代のウルトラマンを思い出してしまった。ラテックス製のマスクが口のへんでゆがんでるやつ。この形のものがフォーム製ネックということなんだろうか。

さらによく見ると、どうやらこいつはネックの中にアルミが仕込んである様子。ナットの下からちょっと金属面が見えているので...ということは初期のアプローズとかと同じ部品を使っているか同じコンセプトで作られたか。いや、根拠ないんでこの辺はあっちこっちで聞いてみることにしよう。

 

ネックの反りはない様子。さすが合成素材?とりあえずパーツをいったん全部外して、ヘッドとボディトップの割れを修復することにした。ああ、バッテリー(006P)の端子が片方ないなあ...

幸いあっちこっちにシミがついたようになっていたペンキらしい塗料はベンジンで取れた。油絵の具かも知れない...ということは前オーナーは画家か...絵を描いて疲れたらギターを弾き、インスピレーションを得てまた描き続ける、と...ってプロファイリングやってどうする。探偵か!

トップもよく拭いてやると思ったより傷も少なく、割れさえなんとかできればそのまま使えそうだ。一か所角をぶつけてトップの塗膜がはがれ落ちているのが惜しまれる。

バックの塗料も取れそうだったが、表面が荒らしてあるのでかなりゴシゴシやらないとダメそうだったので後回しに。

問題はヘッドの割れだが、木でもないのに木工用のタイトボンドが効くかどうか。かといって樹脂用をヘタに使うと溶けてしまうし...完全にポッキリいっているのだが表側の皮一枚でかろうじてつながっている状態。ダボを埋めて補強しようかとも思っていたが木じゃないとなるとどうしようか。悩むなあ。

 

今週末から本格的に作業開始...といきたいんだけどなあ。

 

 

 

 

 

 

たまにはギターネタで。

 

ヤフオクで中古ギターを買った。中古といっても「ジャンク」と表記されているぐらいギタギタのやつ。ヘッドやトップが割れて、なぜかペンキがあちらこちらについているという。

実はまだ届いていないので詳しいことは何とも言えないのだが、1982年あたりの Ovation 1639  / Balladeer Special みたいだ。どうもオベーションの中でも半端なモデルらしく、滅多にお目にかかることがない。さんざん検索してほとんどまったく情報がないというのはよっぽど人気がないのか単に珍しいのか?

 

 

リペアの経験があるわけではないが、高校生の時苦労してギターを3本ほど作ったことがある。

今はいろいろといい材料や道具、接着剤、塗料が手に入りやすくなった。インターネットを見ればプロのリペアマンがノウハウを書いている。こんな場合はこうする、というアイディアは大いに参考になる。

まあ、その通りにできるかといえば実家にいた高校生時分と違ってスペースも時間もないのでどだいムリなんだが。

 

乞うご期待。

 

 

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