死んだハードディスクはよみがえるか?

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「カッコン、カッコン、カッコン...」さあ、何の音?


経験のある方ならイヤーな思い出として蘇ってくるのではないかと思うが(私も何度となく)、これはハードディスクの死んでる音。昔、東芝のリブレットとかで何度も聞いた。

ディスクの回転数が上がってヘッドがシークし始めると同時に回転が落ちて、また回転あげてまた落ちて、みたいな場合もあるし、ただただ延々とシークしているだけというケースもある。これはこのパターンの音。いや、壊れてしまったハードディスクのケースを開けて、動作を見てた事があるので分かったことだけど...

物理的にディスクに傷がついてしまってダメな場合とか、制御基板が壊れたので動作がおかしい場合、その両方(基板が壊れると次はこの段階へ進むみたい)とか。Windowsの場合特にブートドライブが死んでしまうとちょっと大変。


昨年、一昨年と立て続けにデスクトップ機で経験したのは物理的な破壊で、起動はするんだけど突然フリーズするとかリブートするとかブラックアウトするとか...んで再起動するとBIOS画面上に「xxxのハードディスクがヤバイで~だから起動せんといたで~」とS.M.A.R.Tのメッセージ。

こうなるとUSB外付けケースなんかに入れてつないでも、認識はするがファイルコピーの途中でエクスプローラがフリーズしたりするのでフォルダまとめてコピーとかはできない。恐る恐るファイル一個ずつコピー、とか。それでもまだサルベージできる可能性はある。


ところが昨日、知人のW夫人から「なんとかなりませんか~」と連絡があり、とりあえず持ってきてもらって見てあげることになった。DELLのXPノートだが、とりあえずブート画面は出るものの「カッコン、カッコン」と。やがてブルースクリーンが現れ、「UNMOUNTABLE BOOT VOLUME」の文字。あー、やったねぇ...

聞けばバックアップなんて取ったことがないと。でもまだ作業途中の見積図面があるとか(工務店さんです)...かわいそうなのでとりあえずハードディスクユニットを取り出してみる。

ありゃ、外付けUSBケースではもっとひどい音に。完全に基板だなあ...ふたまたケーブルで補助電源につなぐとなんとか正常動作っぽい感じに。あ、いかん、認識しない。

この日は私も仕事があるのでとりあえずお引取りいただいた。その後電話で、どっちみちハードディスクは交換しないといけないだろうことを説明し、同じモデルを注文してもらった。基板だけなら、新しいものの基板と取り替えれば動く可能性がある。極めて低いけど...


他に何か手はないか、キーワードをいろいろ変えてググってみた。KNOPPIX?ああ、Linuxだとこんな状態のハードディスクでもマウントできる可能性があるらしい。以前のバージョンでは自分のCoreDuoノート、Core2Duoデスクトップいずれも起動できなかったのだが、いつの間にか対応したうえにNTFSボリュームの読み書きができるようになったらしい。いっちょやってみるか...

翌日(今日)、KNOPPIX5.1.1のブートCDを携え工務店へ。DELLのノートはBIOS設定を変更しないとCDブートできなかった。こいつはF2キーでBIOS画面に入る。

起動はあっさり簡単、起動時間がかなり短縮されたみたいだ。Windowsより早い...Officeもあるしいっそこのまま使ったら...(笑)

※VirtualBox上でCDブートさせてみた画面 / XPマシンの共有フォルダが開ける

knoppix511smb_on_vbox.jpg

ペンギンのメニューからネットワークカードの設定。DHCPで自動的に設定される...はずだったが初回は失敗。手動で固定にしたりしてみたがなぜか自動でも完了。続いてsmbデーモンをスタート。これでLAN上にあるWindowsマシンの共有フォルダが見られる...はず。

事務所には東芝のVistaノートとDELLのXPデスクトップがあった。予想通りVistaの方は開けず、XPの共有フォルダがパスワードなしでオープン。

後は壊れたハードディスクをマウントして...おっ!できた~マイドキュメントのあるフォルダは無事だ!!

よし、これをXPの共有フォルダにコピー、と。いいぞいいぞ、どんどん行ってる...じゃ、後はよろしく、と別の用事に出かけたのだが、帰りに寄ってみるとまだコピーしてた。5GB超えてるじゃん、どんだけ溜めてたんだ!

XPマシンの共有フォルダを開くと、ちゃん日本語名のファイルもコピーされてたし、開ける様子だった。めでたし、めでたし...


実はここにたどり着くまでにはちょっと試行錯誤があった。

最初サルベージできたとしてそのファイルをどこにコピーするかを考えた。20GBのUSB接続ハードディスクを持って行ったのだが、KNOPPIXはこいつを認識してくれなかった。USBアダプタに挿したSDメモリはちゃんとマウントできたが、いかんせん1GBでは...

結局どうしようもなかったのでネットワーク接続に相成ったわけで...他に動いているマシンがなかったらお手上げだった。しかもネットワークに詳しくない夫婦がほとんど電気屋で買ってきたルータやら無線APとかをただつないだだけのLAN環境。「このAPのIPアドレスは?」「IPって?」みたいな会話をしてた記憶が...

あるいは、と思ってデータサルベージの会社に見積もり依頼もしてみてたんだけど、結局「送ってくれたら見積もります」ということだった。成功例を見ると10万円以上してたので、ワタシだったらちょっとそこまで出すかなあ、と思う。


そんでも便利になったよねー...ただCDブートして、自動設定でここまでできるんだから。昔最初にLinuxを触ったとき、確かSlackwareだったと思うけど、一から十まで全部調べないといけなくって。結局ハードが対応していないだの、あれが、これが、でついに使うことはなかった。

仕事でVMware上にLinux環境を作って使い始めたときも(そういう製品を売ってた)、結局Linuxとしては使いようがなくって、お客の興味は簡単便利なWindowsということだった。

どっちでもいいんだけどー...仕事ができて趣味ができて、使いたいソフトが動くならば。とにかくデータが飛ばないのがベストね、ってそれはハードの話やろ!そんなハードないし。

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このページは、jackが2008年2月29日 21:34に書いたブログ記事です。

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